学校ブログ

いざ、クロカンで森コースへ!☆役場取材班も初挑戦!

2月から毎週水曜日、全校でクロスカントリースキーコースに取組みます。

今日は初回。はじめに、身支度や道具の準備のやり方を高学年が下の学年に教えます。

全員が準備が整ったところで、グラウンドコースを一回り。ここで技能の差が出ます。

学年別に分かれて、森の中のコースへ繰り出します。

6年生は、王子の森管理事務所まで急坂を下り、登りのある2kmロングコースへ向かいます。

取材に来られた企画政策課のKさんは、その後をスノーシューで追いかけるも、

「速すぎて、ついて行けない・・・」

と、レベルの高さに驚いていました。

そして、5年生の案内で近場の円形牧草地へ向かい、下学年が来るのを待って、シャッターチャンスを狙っていました。

学校周辺は雪模様でしたが、牧草地は晴れていました。

ほどなく、2・3年生がやってきて、林道から円形牧草地へ。

1・2年生の頃はヨチヨチ状態だったのが、いつの間にかスケーティングを覚えた様子。リズミカルなステップを踏み、緩い坂を下ることもできました。

待っていた5年生が先導し、2・3年生の後、少し遅れて初体験の1年生もやってきました。

前日にアルペンスキーで練習して慣れたせいか、なかなかの安定感です。

牧草地の真ん中まで来ると、6年生が軽やかな滑りで森の向こうから戻ってきます。

タンデム状態の先頭を走る2人に、「速いねえー」と先生が声をかけます。

そして、円形周回コースにいる2・3年生を追いかけ、あっという間に抜かしてしまいました。

圧雪したコースでも凸凹があり、足を取られて転倒することも。

でも、すぐさま立ち上がって前へ進みます。

そして、ゴール後のお楽しみは、

雪の中で戯れたり、寝転がったり、空を見上げてリラックス。

2・3年生と一緒に同行取材の企画政策課Fさんも笑顔で「楽しいです!」と余裕の表情。

帰路は、取材の方々を新コースへご案内。

高低差があるコース途中でバランスを崩す場面もありましたが、最後の学校へ向かう下り坂は、サーッと軽やかに滑っていきました。

初挑戦ながら、約2kmを走破!ナイスな挑戦に頭が下がります。

「足で稼いだ」取材記は、広報や役場公式noteに掲載される予定です。お楽しみに。

「プログラミング的思考」で読み解く【朝会講話】~「聞く力」「伝える力」「斟酌力」~

2月全校朝会にて、校長講話で「クロカンコース紹介PR動画」をみせました。

クロカンPRサムネイル

 

(AppleTVを介してipadから操作、村役場YouTubeを再生。)

2分程の映像にジッと見つめる子どもたち。

視聴が終わって、感想をもとめました。

目線は会うが反応なし。無言の中、何か考えているような表情。

「教室で話題にして」と一旦保留。

そして、動画作成の経緯・意図を伝えました。

・みんながクロカンに取り組んでいることを多くの人に知ってもらいたい

・動画は役場の人の協力でつくった

・多くの人の支えがあって勉強ができることを知ってほしい

「卒業、進級にむけて自分のできることをしっかりやっていこう」と講話を締めました。

いつものように、頷く反応をみせる子。

そういう前向きな気持ちで毎日を過ごしていることが伝わってきました。

 

とはいえ、人間ですから、動画への反応がなかったことは、少し寂しい気持ちになりました。

 

ここからドラマが生まれます。

 

その後、担任から、子どもの声のフィードバックが届いたのです。

Aさん

「スノーモービルの映像が自分がのっているみたいだった。スピードが速くて、ちょっとこわかった。クロスカントリーをやりたくなった。」

Bさん

「ドローンを使った映像が未来っぽい感じがしてすごかった。今すぐクロスカントリーをしたい気分になった。」

Cさん

「見終わった後にコースを作ってくれた人に「ありがとう」という気持ちになった。クロスカントリーをやりたくなった。」

Dさん

「クロスカントリーのコースを途中から高く撮ったり、低いところからとったりするのがすごかった。本格的だった。すごく広いコースで迷子になりそうだと思った。広いからついて行けるか心配。」

 

(きっと、何か考えている)、思った通りでした。

受け取った心の「反応」を、「言語化する」時間と働きかけが必要でした。

それは、毎日、授業を通して子どもたちに向き合い、親身に関わっている先生にしかできないのだと、改めて実感しました。

 

授業をする中で、表向きには反応がない子がいます。

しかし、何も考えていないわけではなく、どう言ったらいいのかを考えている、迷っているのです。

そのときは、言語化できないだけで、心では何かを感じているのです。

ですから、先生にとって、

「何か言いたそうな感じ」をうけとる感性が生命線だと思うのです。

それが、斟酌(しんしゃく)力です。

手のひらで水をすくうように、相手の意図をくみとることです。

 

かつて、子どものつぶやきを拾って授業を組み立てる先生がいました。

憧れましたが、それは名人芸だと思い、真似できないと諦めていました。

あるとき、

「小指が動いた子」を指名して逆転現象がおきた授業実践を知りました。

体に電気が走ったように、認知バイアス(思い込みの枠)が外れました。

つまり、新たな知の獲得(学習)により、

【できない】→【人にできて自分にできないわけがない、同じ人間なのだから。】

と、反応が変わったのです。

 

他者の意見を聞き、咀嚼して新たな考えを生み出す、これが「協働的な学び」の基本です。

意見が言えなくとも、子ども(人)は考えている。

「黙っている人の意見」に耳を傾けるところに、新たな発見が生まれます。

(数年前に「サイレント・マジョリティ」という曲がヒットしましたが、歌詞を紐解くと、学びが深いです。)

 

さて、今は、Aiドリルが普及、知識・理解に関する学習は1人で学べる環境が整ってきています。これはエラーを見つけるプログラムで動いています。間違ったところを自分でみつけて、やり直し、納得解を得る、それが学習の基本です。

そもそもは、

1950年代にスキナーは、一人一人の多様な学びとつなずきの状況に即応できる学習支援システムの構築を目指し、プログラム学習の考え方と、それを実装する教育機器としてのティーチング・マシンを開発した。(奈良正裕氏『教職研修2021,7月P.58』)

が元祖とされています。

これは、オペラント(能動的)条件づけの3つの原理に基づいています。

第1は、スモールステップ(学習過程を一つ一つ着実に進む)

第2は、外的反応(学習者の解答を外からみてわかる反応)

第3は、即時フィードバック(正誤をすぐにおしえる)

それが、機械は、磁気シートになり、コンピューター(CAI)に受け継がれ、現在はタブレットやスマートフォンのアプリへと発展を遂げました。基本構造は同じです。

 

あるAIドリルを全学年で試用した折、高学年クラスから感想フィードバックがありました。

1<基礎的な内容は復習できる。>

2<選択式、短答式がほとんどなので、思考力を育てることはできない。>

2はAIドリルの弱点です。

つまり、どのように思考力を育てていくかが、学校(先生)の腕の見せ所ということです。学校の存在意義は、AIにできないことをするということにあります。

もちろん、アプリの中にも思考力を育てるツールが開発されていますが、これらも使い方によってはじめて生きるものです。

 

最近はやりの「プログラミング教育」なるものが企業の戦略ツールとして商品化されています。山ほど教材案内が学校に届きます。子どもの興味をひくものですし、実際、やってみると面白いという実践もよくみます。

一点、注意が必要です。これまで、所謂「○○教育」という名前であまり実のないものがつくられる、すすめられることがあったということです。

大切なのは、「プログラミング的な思考」です。

それをすることによって、どんな思考を獲得できるか。

つまり、どんな内容であれ、原理・原則を踏まえて、

「どのように使うか」をわかっていること、使いこなす思考のプログラムを獲得することが、効果的な学習を組み立てる要点だということです。

 

この3つの原理を、朝会講話に当てはめてみます。

1 スモールステップ  → 動画視聴

2 外的反応      → 感想をもとめた(反応なし)

3 即時フィードバック → 担任の聞き取りで言語化

理にかなっていることを発見しました。これがプログラミング的な思考です。

(スモールステップの入力で、情報量が多すぎたという反省はあります。それは次に生かします。)

また、この過程で培われる力は、

1は「聞く力」、3は「伝える力」です。

2は「斟酌力」と言えるでしょう。

 

加えて、フィードバックをもらって、

【寂しかった気持ち】が、【嬉しい気持ち】に変わりました。

これも「感想」という入力による外的反応です。

嬉しい気持ちが大きくなって、反応があったクラスに行き、「ありがとう」と伝えました。(フィードバックへのフィードバック)

 

今日の学びを生かすために、

ー思いや考えは「言葉」にしてこそ「相手に伝わる」ー

ことを肝に、子どもに響くように声をかけていきます。

 

今日のブログがよかったら、「反応」をお待ちしています。

自己フィードバックが一番ですが、周囲の人に伝えることも自分を支える力になります。

ゆるく いこう なんとかなるさ

「ゆるく いこう なんとかなるさ」

昨年、学校・地域でペップ標語づくりをした際に、大人が詠んだ337標語です。

言葉にはリズムがあります。337拍子で言ってみると楽しく詠めます。

日々おだやかに過ごす気持ちがわいてくる心があたたまる句ですね。

この句から、沖縄の方言「なんくるないさー」という言葉を思い出しました。

元の意味を調べてみましたら、本来は、

「真(まくとぅ)そーけーなんくるないさ」

と使うそうで、

“「挫けずに正しい道を歩むべく努力すれば、いつか良い日が来る」という意味。単に「何とかなる」という楽観的見通しを意味しない”

とのことで、力強さが伝わってきました。今の状況に、ぴったりの勇気づけの言葉だと思います。

 

さて、子どもたちは新学期の目標を語り、毎日元気に過ごしています。

ホールには冬休みの作品が展示されています。作品発表は動画で紹介しあいました。

冬休み作品展

 

本日はスキー授業の予定でしたが、感染症予防対応のため村の施設閉鎖に伴い、今年度のアルペンスキー授業は中止となりました。その分、クロスカントリースキーに振替するなど、体力増進を図っていきます。

そんなことで、放課後の体力づくりでは、一輪車の練習で各自の課題の技に挑戦していました。

一部制限を伴いますが、健康・安全に配慮しつつ、教育活動を進めているところです。

 

<学校からのお知らせ>

クロスカントリースキーコースの紹介動画を役場企画政策課の協力で公開していただきました。お知らせページ、以下のリンクからもご覧下さい。

浅茅野小学校facebookページ

「夢」のデザインが生まれる学校

クリスマスツリー

低学年がつくったクリスマスツリーです。教室前に飾られています。

12月初旬の参観日で、彩色した筒をタワーのように組み上げるところから始まりました。

骨組みは廃材(トイレットペーパーの芯)です。

はじめ、教室に色のついた筒がいくつも出現。

「一体、何が始まるのだろう。」

こんな素敵なデザインになるとは予想できませんでした。

子どもの描く「夢」を表現する場と時間。

表面上は遊びにしかみえなくても、

その過程を見守り、「遊び心」で一緒にワクワクする。

そこに、感動の瞬間が生まれます。

 

今日はクリスマス会。

それぞれが工夫を凝らしたアイデアを考案している模様です。

自分で創る喜びを!「STEAM」教育を進める人

学校の授業はカリキュラム計画に沿って時間数も計画された通りに進みます。その中で、子供の興味・関心とあわない、ミスマッチがよく起きます。そういうときに教師の力量と学校の創意工夫する力が試されます。

つまり、カリキュラム・マネジメントができるかどうか。

ある新しい提案をしたとします。ときに、こんな言葉が聞こえてきます。

「でも、今年はもうやったので…、計画にはないので…」「まだやったことないですし…」

この後に続く言葉は、(で・き・な・い…)

おとなが思考停止した状態で、世の中を変える力を子供に育むことができるでしょうか。

植松 努さんがこの世からなくしたい言葉が思い浮かびます。(でも、どうせ、だって、・・・むり)

先頃、音声配信のSNSで前向きな思考になる接続語に出会いました。それは、

「なるほど!ということは…」

です。さらに、付け加えてみます。

「…すれば、できるかも…」

まず、受け入れる。

次にその課題について改善点を出し、

「できるかも」をつけるわけです。

山中伸弥さんがIPS細胞を発見していったのも、こうした思考の連続であったはずです。

ちょっとした言葉の使い方で、思考の習慣とその後の行動も変わってきます。

こうした人の思考と行動習慣は、プログラミングと同じです。

否定や叱責は、やる気をなくします。

プラスのインプットをすれば、前向きになります。

今、小学校では教科の枠を越えて「プログラミング的な思考」を学ぶ授業が導入されています。

本校でもスクラッチなどのアプリを活用したプログラムでタブレットの画面上でキャラクターを動かすなど、さわりの部分を体験させています。こうした授業にむかう子供たちの反応は、喜びに満ちており、ワクワクが伝わってきます。

 

さて、その最前線というべき「STEAM」教育を進めている方が、中島さち子さんです。

「STEAM」教育とは、数学・科学・技術・工学・美術を組み合わせた新しい教育です。

中学生・高校生の取り組みをご覧下さい。

課題探究的な学習 (札幌開成中等教育学校⇒ホーム > 校長室の窓 > 課題探究的な学習)

例えば、高校生がダムまで歩くという活動をしている動画があります。

社会見学などで、どのような学習の成果が出るかは、目的と手段とアプローチによって大きく変わります。

この動画では、学習のまとめにプログラミングを活用しています。

こうした新しい教育をする際に課題になるのは、「自分が教えられるか?」という不安です。

専門的知識を教師が教える必要はまったくありません。なぜなら、専門家に任せればよいからです。

今は、プロボノといって専門的知識を活用して教育に貢献したい大人と出会う仕組みがあります。

世界の動向を見据え、アンテナを高くして、学校を支える素晴らしい人との出会いの中で、未来をつくる子供に価値を提供したいです。

その出会いやアイデアを生み出すのが、コミュニティスクールの仕組みです。

つい先日、地域をなにげなく歩いていると、最先端の「焼き芋」製造機に出会いました。

その瞬間、脳に前向きスイッチがはいります。(子供たちに伝えたい!)

プラスの思考が生まれるのは、前向きな人とのコミュニケーションがあるからだと思います。

それは、遠くの人とは限りません。

すぐ近くにもいるのです。

それに気がつくかどうかで世の中の見え方は変わってきます。

子供にかける言葉は、ひき算ではなく、「かけ算」でプラスを生み出すことを心がけていきたいです。