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「地域の人に感謝の気持ちが伝わるかな」 子どもたちの会話から

写真:1枚 更新:2022/12/06 作成:2022/12/06 浅茅野小学校
 学習指導要領は、どの地域で教育を受けても、一定の水準の教育を受けられるようにするため、各学校で教育課程(カリキュラム)を編成する際の基準となるものです。各学校では、この学習指導要領や年間の標準時数などを踏まえ、地域や学校の実態に応じて、教育課程(カリキュラム)を編成しています。教育課程は、国語や算数などの各教科、道徳、外国語活動、総合的な学習の時間、及び特別活動(学級活動・児童会活動・クラブ活動・学校行事)で構成されています。4・5・6年生であれば、最低1,015時間の授業時数を確保しなければなりません。その他にもインフルエンザやコロナによる学級閉鎖や荒天による臨時休業など、不測の事態に備えた余剰時数も考えて計画を立てます。
 日本では、高度経済成長期をピークとして授業時数は減少し、ゆとり教育を境に増加へとシフトチェンジしています。近年の社会情勢の変化(グローバル化やITOなどの人工知能の技術的な進展)により、子どもたちが学ぶべき資質・能力が増え、それに伴い授業時数が増加しています。そんな中においても、子どもたちが豊かな人間性を育む基盤となるのが、自然や社会に触れる体験活動です。学習指導要領の中にも、学校行事の項目の中に勤労生産・奉仕的行事という項目があります。内容は、勤労の尊さや生産の喜びを体得するとともに,ボランティア活動などの社会奉仕の精神を養う体験が得られるような活動を行うこと。となっています。しかし、特別活動の標準時数は、年間35時間(週に1コマ)であり、学級活動・児童会活動・クラブ活動を含めての時数になっています。学校では、授業の1時間ごとに子どもたちが学ぶべき内容が記されており、計画的に行っているので、なかなか時間を作り出すことが難しいです。私が今まで経験してきたボランティア活動は、休み時間にごみ拾いをしたり、花壇に花を植えたりする活動、挨拶運動やリングプル収集、赤い羽根募金活動などがありました。どの活動においても休み時間や放課後の時を使って行っていました。
 浅茅野小学校では、日頃から地域の人にお世話になっているので、感謝の気持ちを行動で表そうと、放課後の時間を使って、全校児童で浅茅野交流センターの掃除をしました。大広間や和室、玄関、トイレなどを数人ごとに分かれて掃除をしました。子どもたちは、掃除機や雑巾を使って、最後まで丁寧に掃除をしました。掃除後に子どもたちは、「きれいにしたから、ここを使っている人に喜んでもらえるかな。」「地域の人から、声を掛けてもらったことがあるよ。ありがとうの気持ちが伝わるかな。」など話をしていました。浅茅野自治会会長の玉田さんからは、「掃除をしてくれた気持ちがうれしい」と、話がありました。今回の活動を通して子どもたちは、身近な社会に関わる大切さを学び、人に感謝したり、思いやりの心を育んだりするいい機会となったのではないかと思います。
 今後とも、学校の教育においては、家庭や地域社会での体験活動でお世話になります。今後ともご支援・ご協力をお願いいたします。