「みんなで、いいプレーをしたい!」、そこにある気持ちよさは、自分を変えていく力や価値観となって
今週は3回、全校体育でサッカーを行いました。前半はボール遊び的なものやシュート練習的な運動をし、後半は毎回チームを変え、4人対4人で試合をしています。(得点は、1年生が入れると6点、2年生は5点、3年生は4点、4年生は3点、5年生は2点、6年生は1点という特別ルールです。)
回を重ねるごとに、チーム内の声かけがよくなってきました。「ナイスプレー!」といった励ましや、「もっと上がって!」「ボール取りにいこう!」などの自分たちの動きに関係する言葉がけも増えています。それだけ「考えながら」プレーしている証拠です。
休み時間にしても、体育の時間にしても、このような競技を行うとき、「勝ちたい!」という気持ちが最優先されることが、これまでも何度となくありました。熱くなるのはそれだけ熱中している証拠なので、決して悪いことではありません。でも、それがチーム内でミスを責める言葉になったり、相手チームへの批判になったり、体力や能力が違って当たり前のはずの下の学年に、自分と同等の求め方をしたり、全体の雰囲気がいやな感じになっていったり・・・。
これだけたてわり活動や全校の活動を大切にしていても、勝負事になると「自分の感情」が先に来るケースも多かったこれまでの歩みでした。その都度「自分の言動は本当にこれでいいのだろうか?」「1人1人の笑顔を大事にするってどういうことなんだろう?」「みんなで楽しい時間をつくるには何が大切なのだろう?」・・・と、いっぱい考えてきた今年度です。
今回のサッカーの授業でも、そのような自分優先の感情がないわけではありません。ただ、その気持ちを上回る「喜び」も生まれてきました。「自分がいいパスを出せたことで、違う誰かが活躍できた!」「声をかけ合ってプレーしたことで力を合わせた感じが強い!」「ミスしても、ドンマイと言ってがんばれた!」「負けたけどチームワークはすごくよかったと思う!」・・・この思いに、実際の経験を通して立てていることに大きな意義があります。失敗する日があってもいい、らせん階段のように、じっくり自分の価値観を磨いてほしいと願っています。