よい「習慣」が身に付く大人の関わり
<プロローグ>
鹿!鹿!鹿! 雪が溶けた猿払村は、鹿が餌をもとめて活発に活動しています。運転に気を使う毎日です。
さて、気がつけば4月も下旬。新学期からの授業・子供の様子を振り返り、
よい「習慣」が身に付く大人の関わりについて、考えてみました。
学習の様子をみていると、先生たちが小さなことを大切に指導していることがわかります。
《低学年》
猿払村には移動図書館の日があり、「なかよし号」が学校に来ます。
1年生は何もかもが初めて体験です。本の借り方を上級生が教える姿がみられました。
「今日はなかよし号がくるから教えてあげてね」
という一言が、子供の動きにつながります。
やさしい「言葉」は、やさしい「行動」をつくり出します。
その「行動」が「習慣」になります。
さて、
令和2年度学校評価の結果をUPしました。
1学期は読書「習慣」が課題になっていました。
改善にむけて様々な取組を行いました。
ポイントを5つ紹介します。
《読書「習慣」づくりのコツ》
1 まず大人が「本」を読むこと。
2 読んでいる姿を子供にみせること。(電子書籍はNG)
3 読んだ本の内容を楽しそうに語ること。「あの本面白かったよー」(ブックトークといいます)
4 時折、子供の興味をかきたてるような本を読んで聞かせること。(年齢は問いません)
5 図書館などに連れて行くこと。本に触れる機会をつくること。
どれか一つでもいいので、試していただければ、子供の未来は変化すると考えます。
4について「絵本を読むのは恥ずかしくて・・・」という方もいらっしゃることでしょう。
やり方にはよっては、絵本の読み聞かせは大人でも笑い転げるくらい面白いものです。
方法はいろいろあってよいのですが、まず、大人が楽しむ体験をすることが大切です。
《中学年》
教室前の掲示版に、色塗りの学習の作品が掲示されています。
「できるだけ薄くぬるようにしました」
と3年生が学びのポイントを教えてくれました。
ここにも、先生の細やかな指導があることが伝わってきます。
掲示タイトルが素敵です。
☆絵の具と水のハーモニー☆
実際に作品をみるとわかりますが、薄いだけでなく「濃淡」があるのです。
私は、図工・美術は「人生かけてチャレンジする」学び体験だと考えています。
国語や算数など他教科とは違う、やり方が示されない「不安」(=先行きの見えない未来)の中に飛び込むのです。
そこをわかって指導するかどうかで図工が好きになるか・嫌いになるかが道は分かれます。
子供の作品を見ると本校の児童は図工が好きという感覚が伝わってきます。
ギガスクールによる一人一台タブレットを活用した授業が始まりました。
総合的な学習では2020年人気NO.1のフリーソフトを活用したプログラミング学習に挑戦。
初めに先生が基本操作を示し、それをもとに手順を自分で考えて操作します。
先生たちはなるべく手を貸さずに見守ります。すると、
「おおー、できたぞ!」
と喜びの声が起こります。
「おっ、できたね。」
この一言で、やる気が高まります。
別の日、社会科ではグーグルマップを活用して、学校周囲の探検をしていました。
一昔前は学校の屋上から東西南北の四方を見渡す導入が行われていました。
便利な世の中ですが、様々な集めた情報を生活経験と結びつけて考えさせる要点は、今も昔も変わりません。
《高学年》
黒板を使った普段通りの授業が開始。
机の上に注目すると、学習に向かう姿勢がうかがえます。
筆箱から必要な道具だけを出して置き、ノートを開いています。
教科書は左側におき、必要に応じて使う。
学習する内容を把握するために、まず、ノート整理から始める。
日付、問題、課題、解き方、まとめ、練習問題、発展問題。
と学習の手順を記録しながら思考を深めていく姿。
つまり、「学習の主体者」であることが、机の上をみれば伝わってくるのです。
この地道な積み重ね(練習)が「基礎体力」となり、
テスト(本番)で満点!という「本領発揮」へとつながります。
まとめ
どの子にも「のびしろ」(=可能性)があります。
これでいいと満足した時点で後退は始まります。
「これを生かして、何ができそう?」
と問う姿勢を示し続ける。
すると、
「学んだことを生かす」
子供が育っていくのではと考えています。
日々の小さな積み重ねが、未来の大きな成長につながっていくと信じて、
今後も、よい「習慣」づくりをさぐっていきます。
<エピローグ>
4月もあと数日で終わりです。来月も小さな喜びをお伝えしてまいります。
連休もありますが、健康・安全に有意義な日々をお過ごしいただければ幸いです。
おしらせ
《令和2年度学校便り・CS通信(アーカイブ)をUPしました》
《令和2年度CS地域学校協働活動のフォトアルバムをUPしました》
4月学校便り(4/30発行)《特集》「夢を叶える」大人の関わり
子供にどう関われば「やる気」になるのか?
「励まし方」のヒントを3つの手順で解説します。
⇒「学校だより・学校評価」ページからお入り下さい。