自分で創る喜びを!「STEAM」教育を進める人

学校の授業はカリキュラム計画に沿って時間数も計画された通りに進みます。その中で、子供の興味・関心とあわない、ミスマッチがよく起きます。そういうときに教師の力量と学校の創意工夫する力が試されます。

つまり、カリキュラム・マネジメントができるかどうか。

ある新しい提案をしたとします。ときに、こんな言葉が聞こえてきます。

「でも、今年はもうやったので…、計画にはないので…」「まだやったことないですし…」

この後に続く言葉は、(で・き・な・い…)

おとなが思考停止した状態で、世の中を変える力を子供に育むことができるでしょうか。

植松 努さんがこの世からなくしたい言葉が思い浮かびます。(でも、どうせ、だって、・・・むり)

先頃、音声配信のSNSで前向きな思考になる接続語に出会いました。それは、

「なるほど!ということは…」

です。さらに、付け加えてみます。

「…すれば、できるかも…」

まず、受け入れる。

次にその課題について改善点を出し、

「できるかも」をつけるわけです。

山中伸弥さんがIPS細胞を発見していったのも、こうした思考の連続であったはずです。

ちょっとした言葉の使い方で、思考の習慣とその後の行動も変わってきます。

こうした人の思考と行動習慣は、プログラミングと同じです。

否定や叱責は、やる気をなくします。

プラスのインプットをすれば、前向きになります。

今、小学校では教科の枠を越えて「プログラミング的な思考」を学ぶ授業が導入されています。

本校でもスクラッチなどのアプリを活用したプログラムでタブレットの画面上でキャラクターを動かすなど、さわりの部分を体験させています。こうした授業にむかう子供たちの反応は、喜びに満ちており、ワクワクが伝わってきます。

 

さて、その最前線というべき「STEAM」教育を進めている方が、中島さち子さんです。

「STEAM」教育とは、数学・科学・技術・工学・美術を組み合わせた新しい教育です。

中学生・高校生の取り組みをご覧下さい。

課題探究的な学習 (札幌開成中等教育学校⇒ホーム > 校長室の窓 > 課題探究的な学習)

例えば、高校生がダムまで歩くという活動をしている動画があります。

社会見学などで、どのような学習の成果が出るかは、目的と手段とアプローチによって大きく変わります。

この動画では、学習のまとめにプログラミングを活用しています。

こうした新しい教育をする際に課題になるのは、「自分が教えられるか?」という不安です。

専門的知識を教師が教える必要はまったくありません。なぜなら、専門家に任せればよいからです。

今は、プロボノといって専門的知識を活用して教育に貢献したい大人と出会う仕組みがあります。

世界の動向を見据え、アンテナを高くして、学校を支える素晴らしい人との出会いの中で、未来をつくる子供に価値を提供したいです。

その出会いやアイデアを生み出すのが、コミュニティスクールの仕組みです。

つい先日、地域をなにげなく歩いていると、最先端の「焼き芋」製造機に出会いました。

その瞬間、脳に前向きスイッチがはいります。(子供たちに伝えたい!)

プラスの思考が生まれるのは、前向きな人とのコミュニケーションがあるからだと思います。

それは、遠くの人とは限りません。

すぐ近くにもいるのです。

それに気がつくかどうかで世の中の見え方は変わってきます。

子供にかける言葉は、ひき算ではなく、「かけ算」でプラスを生み出すことを心がけていきたいです。