学校ブログ
「寒さに負けズ」雪国に生きる知恵・術をつける
2/21(月)、全国的な寒波の影響を受け、猿払村においても暴風雪となったため臨時休業の措置をとりました。各学級ではタブレットを活用したオンライン学習サポートを行いました。卒業にむけた課題やAIドリル、学年末のまとめなど、それぞれの課題へむけた進捗を確認する体制が整っています。
今朝は、一晩で20cm程の大雪となりました。気温が低かったのでサラサラ雪で助かりました。
吹きだまりの部分は粉雪で密度が濃くなり固くなっていたようです。気温によって雪の重さは変わるので、一つ間違えば命に関わる危険な状況となります。情報を整理し、状況に応じた適切な判断力が求められます。
そんな北国特有の環境の中で、アウトドアでの授業を行うのは、体力増進に加えて、「危険予知」+「状況判断」+「適切に対処する力」をつける意義もあります。
「雪国に生きる知恵・術」を身につける経験を積むわけです。
さて、そんな中、
2/16(水)、やや風が吹く曇り空の中、全校児童がクロスカントリースキーで王子の森の新コースに出かけました。
初体験の1年生も腕前をあげ、グランド横の急坂も滑り下ることができるようになってきました。
今週の水曜日は祝日でクロカンはありませんが、来週は3/4(金)ハイキングも含めて、あと2回の授業が予定されています。
大自然の中、寒さに負けず、体を鍛え、「ねばり強い子」がスクスクと育っています。
昔、近隣の小学校ではクロスカントリースキーで通学していた時代があったそうです。「スキー大会では断トツに速かった」というエピソードが語り継がれています。
距離競技で強い北欧の国々では、スキーと言えばクロカンというほど生活に根付いており、仕事が終わったらクロカンに行く愛好者が多いといいます。
日本はスノボードで金メダルをとるくらい強くなったのは、バブル時代以降、環境が整い、愛好者が増えたことが要因と言われています。
ここでクロカンを経験した子が、未来でどんなドラマをつくるのかを考えるとワクワクします。
【CS通信春号】新クロカンコース体験記! 役場Noteで紹介されました!
2月クロカンコース開放前、企画政策課の小高さん、藤田さんが突撃体験型の取材で来校され、その様子を詳しくNoteに掲載していただきました。一部を紹介します。
子どもたちのグループから離れ、校長先生と一緒に今年増設された新コースへと向かいました。まだ誰も滑ったことのない、ふかふかの雪の上を進んでいきます。なんの跡も付いていない雪の上は板が何にも引っかからないので、とても滑りやすいように感じました。また、最後の直線がとても気持ちよく、下り坂を滑って勢いをつけて進んでいきます。(中略)
人生初のクロスカントリーで子どもたちのようにうまく滑ることはできませんでしたが、とても楽しい体験ができました。猿払村の大自然を直に感じることのできる体験で、この取り組みを通じて子どもたちが地元の良さを知り、地元に愛着を持つきっかけになればいいなと感じました。また、この素晴らしい取り組みが今後も続いていけばいいなと心から思いました!(企画政策課るいさん)
全文は役場ホームページからリンクしています。是非ご覧下さい。
いざ、クロカンで森コースへ!☆役場取材班も初挑戦!
2月から毎週水曜日、全校でクロスカントリースキーコースに取組みます。
今日は初回。はじめに、身支度や道具の準備のやり方を高学年が下の学年に教えます。
全員が準備が整ったところで、グラウンドコースを一回り。ここで技能の差が出ます。
学年別に分かれて、森の中のコースへ繰り出します。
6年生は、王子の森管理事務所まで急坂を下り、登りのある2kmロングコースへ向かいます。
取材に来られた企画政策課のKさんは、その後をスノーシューで追いかけるも、
「速すぎて、ついて行けない・・・」
と、レベルの高さに驚いていました。
そして、5年生の案内で近場の円形牧草地へ向かい、下学年が来るのを待って、シャッターチャンスを狙っていました。
学校周辺は雪模様でしたが、牧草地は晴れていました。
ほどなく、2・3年生がやってきて、林道から円形牧草地へ。
1・2年生の頃はヨチヨチ状態だったのが、いつの間にかスケーティングを覚えた様子。リズミカルなステップを踏み、緩い坂を下ることもできました。
待っていた5年生が先導し、2・3年生の後、少し遅れて初体験の1年生もやってきました。
前日にアルペンスキーで練習して慣れたせいか、なかなかの安定感です。
牧草地の真ん中まで来ると、6年生が軽やかな滑りで森の向こうから戻ってきます。
タンデム状態の先頭を走る2人に、「速いねえー」と先生が声をかけます。
そして、円形周回コースにいる2・3年生を追いかけ、あっという間に抜かしてしまいました。
圧雪したコースでも凸凹があり、足を取られて転倒することも。
でも、すぐさま立ち上がって前へ進みます。
そして、ゴール後のお楽しみは、
雪の中で戯れたり、寝転がったり、空を見上げてリラックス。
2・3年生と一緒に同行取材の企画政策課Fさんも笑顔で「楽しいです!」と余裕の表情。
帰路は、取材の方々を新コースへご案内。
高低差があるコース途中でバランスを崩す場面もありましたが、最後の学校へ向かう下り坂は、サーッと軽やかに滑っていきました。
初挑戦ながら、約2kmを走破!ナイスな挑戦に頭が下がります。
「足で稼いだ」取材記は、広報や役場公式noteに掲載される予定です。お楽しみに。
「プログラミング的思考」で読み解く【朝会講話】~「聞く力」「伝える力」「斟酌力」~
2月全校朝会にて、校長講話で「クロカンコース紹介PR動画」をみせました。
(AppleTVを介してipadから操作、村役場YouTubeを再生。)
2分程の映像にジッと見つめる子どもたち。
視聴が終わって、感想をもとめました。
目線は会うが反応なし。無言の中、何か考えているような表情。
「教室で話題にして」と一旦保留。
そして、動画作成の経緯・意図を伝えました。
・みんながクロカンに取り組んでいることを多くの人に知ってもらいたい
・動画は役場の人の協力でつくった
・多くの人の支えがあって勉強ができることを知ってほしい
「卒業、進級にむけて自分のできることをしっかりやっていこう」と講話を締めました。
いつものように、頷く反応をみせる子。
そういう前向きな気持ちで毎日を過ごしていることが伝わってきました。
とはいえ、人間ですから、動画への反応がなかったことは、少し寂しい気持ちになりました。
ここからドラマが生まれます。
その後、担任から、子どもの声のフィードバックが届いたのです。
Aさん
「スノーモービルの映像が自分がのっているみたいだった。スピードが速くて、ちょっとこわかった。クロスカントリーをやりたくなった。」
Bさん
「ドローンを使った映像が未来っぽい感じがしてすごかった。今すぐクロスカントリーをしたい気分になった。」
Cさん
「見終わった後にコースを作ってくれた人に「ありがとう」という気持ちになった。クロスカントリーをやりたくなった。」
Dさん
「クロスカントリーのコースを途中から高く撮ったり、低いところからとったりするのがすごかった。本格的だった。すごく広いコースで迷子になりそうだと思った。広いからついて行けるか心配。」
(きっと、何か考えている)、思った通りでした。
受け取った心の「反応」を、「言語化する」時間と働きかけが必要でした。
それは、毎日、授業を通して子どもたちに向き合い、親身に関わっている先生にしかできないのだと、改めて実感しました。
授業をする中で、表向きには反応がない子がいます。
しかし、何も考えていないわけではなく、どう言ったらいいのかを考えている、迷っているのです。
そのときは、言語化できないだけで、心では何かを感じているのです。
ですから、先生にとって、
「何か言いたそうな感じ」をうけとる感性が生命線だと思うのです。
それが、斟酌(しんしゃく)力です。
手のひらで水をすくうように、相手の意図をくみとることです。
かつて、子どものつぶやきを拾って授業を組み立てる先生がいました。
憧れましたが、それは名人芸だと思い、真似できないと諦めていました。
あるとき、
「小指が動いた子」を指名して逆転現象がおきた授業実践を知りました。
体に電気が走ったように、認知バイアス(思い込みの枠)が外れました。
つまり、新たな知の獲得(学習)により、
【できない】→【人にできて自分にできないわけがない、同じ人間なのだから。】
と、反応が変わったのです。
他者の意見を聞き、咀嚼して新たな考えを生み出す、これが「協働的な学び」の基本です。
意見が言えなくとも、子ども(人)は考えている。
「黙っている人の意見」に耳を傾けるところに、新たな発見が生まれます。
(数年前に「サイレント・マジョリティ」という曲がヒットしましたが、歌詞を紐解くと、学びが深いです。)
さて、今は、Aiドリルが普及、知識・理解に関する学習は1人で学べる環境が整ってきています。これはエラーを見つけるプログラムで動いています。間違ったところを自分でみつけて、やり直し、納得解を得る、それが学習の基本です。
そもそもは、
1950年代にスキナーは、一人一人の多様な学びとつなずきの状況に即応できる学習支援システムの構築を目指し、プログラム学習の考え方と、それを実装する教育機器としてのティーチング・マシンを開発した。(奈良正裕氏『教職研修2021,7月P.58』)
が元祖とされています。
これは、オペラント(能動的)条件づけの3つの原理に基づいています。
第1は、スモールステップ(学習過程を一つ一つ着実に進む)
第2は、外的反応(学習者の解答を外からみてわかる反応)
第3は、即時フィードバック(正誤をすぐにおしえる)
それが、機械は、磁気シートになり、コンピューター(CAI)に受け継がれ、現在はタブレットやスマートフォンのアプリへと発展を遂げました。基本構造は同じです。
あるAIドリルを全学年で試用した折、高学年クラスから感想フィードバックがありました。
1<基礎的な内容は復習できる。>
2<選択式、短答式がほとんどなので、思考力を育てることはできない。>
2はAIドリルの弱点です。
つまり、どのように思考力を育てていくかが、学校(先生)の腕の見せ所ということです。学校の存在意義は、AIにできないことをするということにあります。
もちろん、アプリの中にも思考力を育てるツールが開発されていますが、これらも使い方によってはじめて生きるものです。
最近はやりの「プログラミング教育」なるものが企業の戦略ツールとして商品化されています。山ほど教材案内が学校に届きます。子どもの興味をひくものですし、実際、やってみると面白いという実践もよくみます。
一点、注意が必要です。これまで、所謂「○○教育」という名前であまり実のないものがつくられる、すすめられることがあったということです。
大切なのは、「プログラミング的な思考」です。
それをすることによって、どんな思考を獲得できるか。
つまり、どんな内容であれ、原理・原則を踏まえて、
「どのように使うか」をわかっていること、使いこなす思考のプログラムを獲得することが、効果的な学習を組み立てる要点だということです。
この3つの原理を、朝会講話に当てはめてみます。
1 スモールステップ → 動画視聴
2 外的反応 → 感想をもとめた(反応なし)
3 即時フィードバック → 担任の聞き取りで言語化
理にかなっていることを発見しました。これがプログラミング的な思考です。
(スモールステップの入力で、情報量が多すぎたという反省はあります。それは次に生かします。)
また、この過程で培われる力は、
1は「聞く力」、3は「伝える力」です。
2は「斟酌力」と言えるでしょう。
加えて、フィードバックをもらって、
【寂しかった気持ち】が、【嬉しい気持ち】に変わりました。
これも「感想」という入力による外的反応です。
嬉しい気持ちが大きくなって、反応があったクラスに行き、「ありがとう」と伝えました。(フィードバックへのフィードバック)
今日の学びを生かすために、
ー思いや考えは「言葉」にしてこそ「相手に伝わる」ー
ことを肝に、子どもに響くように声をかけていきます。
今日のブログがよかったら、「反応」をお待ちしています。
自己フィードバックが一番ですが、周囲の人に伝えることも自分を支える力になります。
ゆるく いこう なんとかなるさ
「ゆるく いこう なんとかなるさ」
昨年、学校・地域でペップ標語づくりをした際に、大人が詠んだ337標語です。
言葉にはリズムがあります。337拍子で言ってみると楽しく詠めます。
日々おだやかに過ごす気持ちがわいてくる心があたたまる句ですね。
この句から、沖縄の方言「なんくるないさー」という言葉を思い出しました。
元の意味を調べてみましたら、本来は、
「真(まくとぅ)そーけーなんくるないさ」
と使うそうで、
“「挫けずに正しい道を歩むべく努力すれば、いつか良い日が来る」という意味。単に「何とかなる」という楽観的見通しを意味しない”
とのことで、力強さが伝わってきました。今の状況に、ぴったりの勇気づけの言葉だと思います。
さて、子どもたちは新学期の目標を語り、毎日元気に過ごしています。
ホールには冬休みの作品が展示されています。作品発表は動画で紹介しあいました。
本日はスキー授業の予定でしたが、感染症予防対応のため村の施設閉鎖に伴い、今年度のアルペンスキー授業は中止となりました。その分、クロスカントリースキーに振替するなど、体力増進を図っていきます。
そんなことで、放課後の体力づくりでは、一輪車の練習で各自の課題の技に挑戦していました。
一部制限を伴いますが、健康・安全に配慮しつつ、教育活動を進めているところです。
クロスカントリースキーコースの紹介動画を役場企画政策課の協力で公開していただきました。お知らせページ、以下のリンクからもご覧下さい。
「夢」のデザインが生まれる学校
低学年がつくったクリスマスツリーです。教室前に飾られています。
12月初旬の参観日で、彩色した筒をタワーのように組み上げるところから始まりました。
骨組みは廃材(トイレットペーパーの芯)です。
はじめ、教室に色のついた筒がいくつも出現。
「一体、何が始まるのだろう。」
こんな素敵なデザインになるとは予想できませんでした。
子どもの描く「夢」を表現する場と時間。
表面上は遊びにしかみえなくても、
その過程を見守り、「遊び心」で一緒にワクワクする。
そこに、感動の瞬間が生まれます。
今日はクリスマス会。
それぞれが工夫を凝らしたアイデアを考案している模様です。
自分で創る喜びを!「STEAM」教育を進める人
学校の授業はカリキュラム計画に沿って時間数も計画された通りに進みます。その中で、子供の興味・関心とあわない、ミスマッチがよく起きます。そういうときに教師の力量と学校の創意工夫する力が試されます。
つまり、カリキュラム・マネジメントができるかどうか。
ある新しい提案をしたとします。ときに、こんな言葉が聞こえてきます。
「でも、今年はもうやったので…、計画にはないので…」「まだやったことないですし…」
この後に続く言葉は、(で・き・な・い…)
おとなが思考停止した状態で、世の中を変える力を子供に育むことができるでしょうか。
植松 努さんがこの世からなくしたい言葉が思い浮かびます。(でも、どうせ、だって、・・・むり)
先頃、音声配信のSNSで前向きな思考になる接続語に出会いました。それは、
「なるほど!ということは…」
です。さらに、付け加えてみます。
「…すれば、できるかも…」
まず、受け入れる。
次にその課題について改善点を出し、
「できるかも」をつけるわけです。
山中伸弥さんがIPS細胞を発見していったのも、こうした思考の連続であったはずです。
ちょっとした言葉の使い方で、思考の習慣とその後の行動も変わってきます。
こうした人の思考と行動習慣は、プログラミングと同じです。
否定や叱責は、やる気をなくします。
プラスのインプットをすれば、前向きになります。
今、小学校では教科の枠を越えて「プログラミング的な思考」を学ぶ授業が導入されています。
本校でもスクラッチなどのアプリを活用したプログラムでタブレットの画面上でキャラクターを動かすなど、さわりの部分を体験させています。こうした授業にむかう子供たちの反応は、喜びに満ちており、ワクワクが伝わってきます。
さて、その最前線というべき「STEAM」教育を進めている方が、中島さち子さんです。
「STEAM」教育とは、数学・科学・技術・工学・美術を組み合わせた新しい教育です。
中学生・高校生の取り組みをご覧下さい。
⇒課題探究的な学習 (札幌開成中等教育学校⇒ホーム > 校長室の窓 > 課題探究的な学習)
例えば、高校生がダムまで歩くという活動をしている動画があります。
社会見学などで、どのような学習の成果が出るかは、目的と手段とアプローチによって大きく変わります。
この動画では、学習のまとめにプログラミングを活用しています。
こうした新しい教育をする際に課題になるのは、「自分が教えられるか?」という不安です。
専門的知識を教師が教える必要はまったくありません。なぜなら、専門家に任せればよいからです。
今は、プロボノといって専門的知識を活用して教育に貢献したい大人と出会う仕組みがあります。
世界の動向を見据え、アンテナを高くして、学校を支える素晴らしい人との出会いの中で、未来をつくる子供に価値を提供したいです。
その出会いやアイデアを生み出すのが、コミュニティスクールの仕組みです。
つい先日、地域をなにげなく歩いていると、最先端の「焼き芋」製造機に出会いました。
その瞬間、脳に前向きスイッチがはいります。(子供たちに伝えたい!)
プラスの思考が生まれるのは、前向きな人とのコミュニケーションがあるからだと思います。
それは、遠くの人とは限りません。
すぐ近くにもいるのです。
それに気がつくかどうかで世の中の見え方は変わってきます。
子供にかける言葉は、ひき算ではなく、「かけ算」でプラスを生み出すことを心がけていきたいです。
地域の人とのつながり【寄贈品の紹介1~クッション・リース】
11/13猿払村パッチワークサークル「もりのくまさん」の2名の方が訪問され、素敵なクッションとリースを寄贈いただきました。
クッションは、かわいい犬柄のパッチワークです。クリスマスに飾るリースは、葉っぱや松ぼっくりでつくるものが多いですが、パッチワークのリースは初めてみました。
早速、保健室に彩りを添える空間デザインに活用させていただきました。
この度は、11/6~7文化祭で児童作品展を見に行った折り、お声がけいただいたことからご縁がつながりました。
資料をみると、サークルは1993年発足、初代代表は鬼志別、2代目は芦野在住の方と活動を継続され、代表の方は3代目だそうです。多いときには年間延べ140名以上が参加されていたようです。その作品は毎年、村内各校に寄贈され、2013年には浅茅野小にもフレンドシップキルトという大判のパッチワークを寄贈いただきました。今も箱の中に大切に保管されていることがわかり、今後の活用を模索しているところです。
これまで、東京国際キルトフェスティバルに出展するなど、活動を通じて会員相互の親睦・交流を深めてこられたそうです。
どんな活動も続けるには、人との対話があり、安心・安全な場が保障されることが必要です。
コロナの影響もあり、この度の文化祭での再会を喜んでおられました。
<代表メッセージのご紹介>
「コロナ禍でサークル活動がほぼ停止していますが、お家時間でクッションを作りました。村内の小中学校の保健室で使っていただければ幸いです。」
対話する中で、「子供たち、保護者・地域の皆さんに元気になってもらえれば」というお気持ちが伝わってきて、とても励みになる嬉しい一時でした。
また、このほど、高学年が家庭科でミシンを使った手芸に取り組みました。
こうした技能系の活動でサポートいただけると、学習に向かう子供たちの意欲や姿勢も変わってきます。
今後、様々な活動の見守りなどで、地域の方との交流する機会が生まれたらよいなと願っています。
『イチゴの栽培なぜ始めたの?』(地域の明るい未来を考える学習)
本校はコミュニティ・スクールとして、地域人材・資源を活用したカリキュラム開発を進めています。
その流れを組み、5・6年生は総合的な学習の時間で、新たな視点で地域教材を取り上げました。
今回とりあげたテーマは、猿払村の新たな産業として期待されている「イチゴ栽培」です。
学習のゴールは、「猿払村のイチゴPR動画をつくろう」です。
地域の良さを周囲に知らせる活動を通して、生活と結びつけて考え・関わりをもたせ、自分事として地域の未来を思い描く力(=想像力)を育成することを狙っています。
R3重点目標は『想像できる子の育成』です。
つまり、学習指導要領で示されている「未来を切り拓く力」に直結する学習プログラムです。
手始めに、11/1(月)、村のプロモーションをすすめている企画政策課の方を講師に招きガイダンス授業を行いました。
猿払村の概要では、人口2741人の小さな村でありながら、2018年の市町村別所得ランキングで☆全国4位☆に入ることを知り、一同ビックリ!
基幹産業の漁業、酪農の発展の歴史や現状について改めて知りました。
そして、イチゴ栽培がなぜ始まったのかについては、興味津々の様子で話に聞き入っていました。
学習後、子供達が伝えたいことを話し合ったようです。
人口減少社会の中で、「村の人口を増やすため」については取り上げたいとのこと。
「地方創生」の今を感じて、自分事として目的意識をもって学習に向かう姿がみられました。
授業の終わりには、村の特産品や美しい自然・風景の写真も紹介され、子供たちから「わあー」という歓声が沸きました。
自然豊かな猿払村のグルメの反響は全国津々浦々にも届いているようで、ふるさと納税にも反映しているとのことです。
詳しい授業の様子は、講師のnoteで紹介されています。お時間あればご覧いただければ幸いです。(タイトルの長さに「熱い思い」が込められています)
「小学校の総合的な学習で、新産業創出プロジェクトについて講話させていただいた話。子どもたちの最終到達点はイチゴのPR動画制作なので楽しみ!!!」
新ALTと英語で遊ぼう!&ゲスト講師による絵画特別授業
新しいALTのギャレットさんが来校されました。
まず、3年生の外国語活動からスタート。
子供と仲良くなってほしいと考えて、シャンティルさんが出会いの演出をサポートしてくださいました。
「どんな人かな?」などとワクワクしている子供達の喜びが伝わってきます。
1・2年生は、「英語で遊ぼう!」と声をかけ体育館へ。
大人顔負けの”ネイティブ発音”でゲームを一緒に楽しむ姿。
遊んでいる中でも、コミュニケーション力が試されます。
そんな中で、昨年に引き続き、絵画教室をされている千葉幸恵先生による絵画特別授業が始まりました。
3年生は自画像で表情を豊かに表現する工夫にチャレンジしました。
一つの色を置くだけでも、その一筆に「人生をかける」瞬間があります。
描いた輪郭の線は、その「歩み」であり、積み重ねた努力の結晶です。
子供の努力を認め、「それを生かす」声かけがされる中で、
次第に濃淡がつき、表情が変化していきました。
小さな挑戦を積み重ねて、自信をつけていく子供の成長が、「マスターピース」(傑作)となっていくことと思います。
これらの絵画は、11月6日村の文化祭にあわせて行われる児童生徒作品展へ出品予定です。
6年生修学旅行
6年生は村内の小学校合同で修学旅行に出かけました。
出発時、登校バスが間に合い、全校児童で見送ることができました。
旅先から次々と速報写真が送られてきます。
動物園、科学館、そして、東神楽森林公園にある宿泊施設へ。
昨年の宿泊学習は日帰りだったこともあってか、
初めての「宿泊」体験でワクワクが溢れすぎるほど楽しい一時を過ごした様子が伝わってきました。
6年生がいない学校には静かな空気が流れています。
5年生が1人で黙々と自分のペースで学習に向かう姿には小さな成長を感じます。
猿払村&石川県内灘町とのコラボ給食「加賀しずく梨ゼリー」には、感動の声が湧きました。(平成27年に交流事業が始まったそうです。リンク先に紹介記事があります。)
いつも通り全校児童で掃除、昼休みはバスケットで遊んで気分転換、あっという間に1日が終わりました。
明日は、6年生の帰りを待って、何やら「おもてなし作戦」を練っているようです。
200Kmの距離を超えて、ワクワクや友達を思いやる心がつながっています。
「いじめ0の学校」をつくる子供たちの姿
本日の児童総会は、「ライブ感覚」でとても刺激的でした。
前期の振り返り、後期の活動方針の演説。発表者は原稿をみません。
また、質問・意見が出た際は、その場で考えて発表していました。
「答弁を棒読み」になるような、お膳立てはしません。
子供達は真剣です。脳が活性化している様子が表情・手の挙げ方などから伝わってきます。
たてわり班で清掃しているため1・2年生も総会に参加します。
児童会のことがよくわからない中でも、しっかり話を聴いています。
何を言ってもいい、互いを認め・励まし・共感する関係性があるからこそ、できることだと実感します。
後期三役が立てた活動目標。
「相手のことを思いやって、楽しい学校をつくろう」
これはどういうことか、改めて子供に問いかけました。
直接的な問いはしません。
AならB、BならAと違う視点で語りかけます。
「この学校には、いじめがあると思う人?」
挙手0人でした。
自信をもってこの学校にはいじめがないということを言える子供の姿。
それを認めます。
もう一歩、突っ込みます。
「では、大人の社会には、いじめがあると思う人?」
あるが半数。ないが半数。
子供なりに世の中をしっかりみていることがわかりました。
「人の心の中には、誰もがいじめの芽をもっていると思います。」
「だから、児童会で集会など楽しくなるような活動をすることが大切なんです。」
子供の純粋無垢な眼差しを感じます。
「今、大人は何をしているかを伝えます。」
「昨日、地域の方が大きな機械でクロカンコースの草刈りをしてくださいました。」
「お仕事があって大変なのに、合間をみてお手伝いすることはなかなかできることじゃありません。」
「そういう人の支えがあって、皆さんは特別にクロスカントリースキーが体験できるということを知っていてほしい。」
「学芸会などで会ったときには、「ありがとうございます。」とお礼の言葉を伝えましょう。」
いじめ0の学校をつくる子供たちは、自分の言葉で人に感謝を伝えることができると信じています。
心からのペップトークで。
今日も、学芸会の「認め合い活動」のステキ言葉が増えています。
子供たちの素直な姿が、世の中で仕事に向かう大人のプラスのエネルギーになることを願っています。
音楽パート練習~小さな「できる」実感
「おはようございます!」
澄み渡る秋晴れの連休。3日ぶりに全校児童が元気に登校し、学校に賑わいが戻ってきました。
学芸会にむけた全校器楽の練習がありました。
それぞれのパートに分かれて、リズムにあわせて音を奏でました。
今年の演目は「シング シング シング」。
スイングジャズのアルバムでトップに紹介されるなど、お馴染みのメロディーですが、子供にとっては初めて体験。
息の合った演奏をするには、演奏者の一人一人が、リズムにのることが求められます。
ピアノとバスマスターは息がピッタリ。
本番まで3週間、最後まで演奏できることに驚き、話しかけると、
「毎日、家で練習しているよ」
と教えてくれました。
大太鼓、タンバリンは1年生が初挑戦。まだ、ぎこちなさはあるものの、先生の合図をよく見て、体で拍子をとりながらあわせています。
その横で、6年生が小太鼓で正確なリズムを刻み、1年生をリードします。
キーボード、鉄琴、アコーディオンの3人があわせる場面です。
休符や8分音符が続く難しい部分では、高学年が一緒に弾いてサポートするなど、お互いに協力して練習していました。
最後まで演奏ができたとき、低学年はニッコリ笑顔、「できた!」喜びが伝わってきました。
リコーダーは2つのパートに分かれています。すでに全員が正しい音程で演奏できるようになっていました。難しいリズムを刻む部分を1人ずつ確認する練習では、友達の演奏をしっかり聴く態度が立派でした。
練習が終わった昼休み、
「学芸会 認め合い活動」の掲示版には、
友達の頑張ったことを見つけたときに貼り付ける音符のシールが増え、
「さいごまでできたね。」「あきらめないで最後までがんばれ!」
と励ましの言葉を書いたカードが貼られていました。
苦手なことがあっても、困難に立ち向かう「折れない心」を身につけること。
仲間と認め合い、支え合うことで自信をつけること。
1人で直向きに準備・練習に向かう「ねばり強さ」。
それぞれが、毎日の授業で小さな進歩を積み重ねています。
大切な方々に自分の成長の姿を届ける「晴れ舞台」に向かって。
支援員さんとのお別れ会
昨年から約1年間おつとめいただいた支援員さんがご退職されることになり、放課後、子供たちがお別れ会を企画してくれました。
遊び企画では王様ドッジボールを楽しみました。
その後、子供たちからお別れのメッセージや花束を贈呈。
支援員さんからは手作りのカードとマスコットがプレゼントされ、子供達は感激していました。
バス通学の子供たちは授業が終わったあと、開放感あふれる時間を「お楽しみタイム」と称して、
支援員さんに「遊ぼう!」と声をかけては、安全を見守ってくださいました。
別れを惜しむ子供達はバスが来るギリギリまで、ジャングルジムの周りで取り囲み、話しかけていました。
転勤や退職などの折り、子供達と過ごしたことはかけがえのない貴重な時間だったと気付かされます。
出会いと別れは人生につきものです。
寂しさを抱きつつ、子供達もまた、一歩ずつ成長していくことと思います。
これまでの多くの愛情を子供たちに注いでいただき心から感謝申し上げます。
新天地での生活とご活躍をお祈りしております。
遠足
雨上がりの翌日、1〜5年生が遠足に出かけました。風が少しあって歩くにはちょうどいい感じの天気です。
歩いているといろんな発見があります。
民家の近くでは
「紫陽花だ!」
と指をさしていました。
途中で、川にいる魚の群れを見つけ、橋の上からひっそりと観察しています。
歩く距離は7km程ですが、目的地に到着すると、「やった〜」と喜びの声。
ウサギを触ったり、みんなで遊んだり、楽しんでいました。
アリ発見!花いっぱいボランティア活動
放課後、低学年児童が支援員さんと一緒に花壇の草とりをしました。
黄色のマリーゴールドの周りは夏休み中に生い茂ったハコベなどが一杯に茂っていました。
「これは長い!」「大根かな?」
などとつぶやきながら、草取り用の器具を使って、どんどん草をとっていきます。
しばらくすると、大量の草が積み上がり「おおー」と達成感の声があがります。
他にも、「蟻の卵をみつけた!」とか、「ダンゴムシだ!」とか・・・。
いろんな発見をする子どもの豊かな感性に触れた瞬間でした。
また、対面にある平和の碑の横に、猛暑に耐えた花の苗(ケイトウ)を植えました。
植え換えを好まない種類らしく、根に触れないやり方を伝えると、
子供たちは慎重にポットから出して優しく土に植えていました。
毎年、町内会からのご支援と社会福祉協議会から苗をいただき、学校前花壇に花を植えています。
学校から1kmほど離れたバス停に、敬老会の方々が育てている花壇でも綺麗な花を咲かせています。
地域の方のおかげで子供たちにボランティア活動体験をする機会をいただけること感謝しております。
ケイトウは多様な色の花がつくようです。
さて、どんな色の花が咲くのでしょうか。
これからの北海道宗谷地方は寒さを増していきます。
はたして花がつくまで育つかどうかはわかりませんが、それも含めて楽しみです。
2学期スタート!~暑い夏の熱が伝わる「研究者」たち~
暑い夏でしたね。
さて、始業式。子供達は、夏休み中に自由研究や課題に取り組んだこと、家の手伝いをしたことを教えてくれました。どの子も成長の様子がみられ、頼もしく感じる内容でした。
講話の最初は、夏休み中に食べたものの話題から。子供が想起した回答ナンバー1は「スイカ」でした。
そこで、スイカを生産している町で暮らしていたエピソードを返します。
「誰かが作ってくれたおかげで美味しいスイカが食べられる。きっと、みんなが勉強やお手伝いをしていることも誰かの役に立っているんだと思います。」
そして、暑さの中で生き残った鉢花を見せました。
「一緒に前庭花壇に植えてくれたら嬉しいな。声かけてね。」
と伝えました。
その後、廊下で、ふと一年生が寄ってきて、「もう答え、わかるよ」と教えてくれました。1学期に出した花クイズのことだと思いました。興味をもってくれたのだと嬉しくなりました。
名もない花に興味をもつ、こうした優しい気持ちが育ってくれたらいいなと願っています。
2日目の自由研究発表会の一コマ。本棚、アゲハチョウの標本などアナログな作品・研究が多く、創意工夫した様子が伝わってきました。同時に、燃料電池の実験では、今時のICT機器を利用した発表の様子もあって、時代の進化を感じました。
その後の作品交流をする中で、子供が語る「裏話」が面白かったです。ミニ四駆の制作の工夫の談話には興味津々。アゲハチョウの採集場面は偶然から生まれた・・・など、親子で楽しむ時間が背景にあることを楽しそうに話す様子が微笑ましかったです。
きっと、家族で研究を楽しんでいたのだと思います。本当は、ちょっと面倒だなと思いながらも、何かを学んだことは伝わってきました。
保護者の皆様、いつもご支援いただきありがとうございます。
3年社会見学クイズ発表会(地域連携でつくる「協働的な学び」の楽しさ)
7月1日、3年生は「モーモー探検隊」と称して社会見学に出かけました。
「牛乳と土の館」では、猿払牛乳が生産している様子をみました。手作業で一本ずつミルクが充填されていました。週2回、給食に提供されているので、子供にとっては身近に感じるものですが、市販価格は200ml一本200 円と高価です!学習する中で、いつも猿払牛乳を飲んでいる「当たり前」は、とても「有り難い」ことと気がつく日がくることでしょう。
こういう現実を大人が説明して教えるか、子供が自分で気がつくように仕向けるかで、学びの質の高まりと主体的な行動変容が起きる度合いが変わってきます。
いただいた「さるふつアイスクリーム(バニラ)」を味見。
アイスの原料となるミルクをしぼる場面を想像しながら、「北の大地」へ牛舎見学に向かいます。
足を消毒して、はじめにみたのは、生まれてまもない子牛でした。
「かわいいー」
そして、6ヶ月くらいたった子供の牛が自分でミルクを飲みに行く機械や、1年たった牛へと成長する過程をみて、大人の牛舎へ。
自動搾乳ロボットには驚きました。話には聞いていましたが、実際にみると多くの発見がありました。
最初に絞った乳は塩分が入っていて捨てられるようになっているとか、機械の動きをみながら解説していただきました。(案内してくださったのは、CS委員さんです。)
途中、動き出す機械をみて、「先生、そこ危ないよ」と、既に知っている子が教えてくれました。
幼い頃から、こうした環境を身近に感じて生活する子供の未来を想像するに、いったいどんな世の中で生活していくのだろうとワクワクしてしまいます。
そして、14日、見学後に調べた内容をまとめてクイズ発表会をしました。
例えば、「北の大地のバルククーラーに羽根はついているか?」という○×問題。
見学したので知っているかと思いきや答えが分かれました。
実際には、羽根をみたわけではなく、牛乳を冷やしてためておくタンクをみただけです。説明をメモしたことをもとに、問題をつくったことがわかります。
解説では、羽根が回って牛乳を撹拌することで品質を保っていることを伝えていました。
また、別の問題では「ホモゲナイズ」、「ノンホモゲナイズ」とか専門用語も飛び交います。
酪農地帯に生きる子供たちの基礎知識の高さに頼もしさを感じました。
一人一台タブレット端末が使えるようになり、理科の学習では、観察で撮影した写真を使って「植物図鑑」をつくるなど、まとめの仕方も多様化。すぐに使いこなす子供の物覚えのはやさには驚かされます。
しかし、今回の学習のまとめは、あえてアナログを選択。めくりカード方式で掲示版に貼り付けることがゴールになっていました。
つまり、便利だからといって何でもかんでもICTを使うのではなく、目的・意図に応じて手段を選択することが大切だという指導を行ったということです。
さて、ここで問題です!
[問]乳の肉の館では、何曜日に猿払牛乳をつくっているでしょうか。
①(木)、(水)、(火)
②(水)、(金)
③(月)、(木)
正解はブログ記事の最後で・・・
問題を出す時、子供達は声のトーンを高くしたり、ジェスチャーをつけたり、まるでクイズ番組に参加しているような楽しさを味わえるような工夫をしていました。
選択肢を出す時に、たくさんの情報があって、聞き手が覚えられない場面もありましたが、「繰り返し」や「部分的に伝える」などの工夫もしていました。
テレビやテロップなどに頼らなくても、音声だけで相手に正しく伝えることをあわせて学習できた場面でした。
振り返りでは「解説が大切だね」など気付きを発表し、お互いの良いところを認め合う場面が素敵でした。
授業の最後に少し時間をもらったので、
「バルククーラーでは、ホモゲナイズしているの?」と出題。
すると、「ええっ!」との反応。うーん、と唸って考えている子もいます。さて、正解は・・・、
「見学で質問できなかったから、答えを知らないのです。」と言うと、ずっこけていました。
時には、子供と一緒に先生も学ぶ姿勢がみせることが、学びを深めるきっかけになると考えています。
酪農地帯のプロフェッショナルな子たちですから、きっと、夏休み中に、調べてくれるだろうと楽しみにしています。
[クイズの答え]③
<子どもの解説>「 牛乳は月曜日、木曜日の午前8:30から作っています。さるふつ牛乳はその作った次の日の火曜日と金曜日の給食や道の駅で売られています。」
他に、猿払村では鬼志別の「Kマート」、浜頓別町では「ララック」で購入できます。
旅行で来られる際は、参考にしてくださいね。
自分に勝ったマラソン大会
運動会が終わり一週間。体力の回復を待って、マラソン練習が始まりました。
先週のコース試走では、子供と一緒に1.2kmコースを走ってみました。
ほぼ平坦なコースです。校舎と森の間の草むらは、ややアップダウンがあり、ワイルドな感覚を楽しめます。
先頭の6年生は、しっかりとした足取りで、1km5分ペースでも後をついてきました。
すれ違う子供たちに、「ナイスラン!」「マイペースでいいよ」と声をかけます。
後半はバテ気味になったところで担任の先生が伴走する場面も見られましたが、
自分のペースを守って全員が完走しました。
1年生は初挑戦。
走る距離は全員同じですが、経験値が違いますから、はじめはペース配分がよくわからないものです。
そして、闇雲に回数を練習させるだけでは、苦手意識がある子は走るのが嫌いになってしまいます。
マラソンランナーを育てるわけではないので、限られた授業時間の中で、適切な負荷で楽しく、効率よく体力アップが実感できる工夫が必要です。
その小さな工夫の一つは、スタート前にどんな準備をしたら良いか体験させることです。
練習の終わりに、スタート前の心構えについて伝えました。
「30mとか短い距離をダッシュすると心拍が上がって、楽にスタートできます。試してみてください。」
そして、7月9日、迎えた本番。
朝の雨上がり、気温はそれほど高くなく、ランニング日和になりました。
保護者・地域の方々が応援に駆けつけてくださいました。
開会式で意欲づけをしました。
「いよいよ本番です。他人との勝ち負けではなく、練習してきた自分との戦いです。自分のために走ることが大切です。そして、今日、たくさんの方々が応援に来てくださいました。みんなの走りを見て大人は元気になります。自分の力を出し切りましょう。皆さんでご挨拶しましょう。よろしくお願いします。」
そして、スタート前。
準備体操後、跳躍動作と肩甲骨をほぐしてから、
「全力の7割から8割くらいで走りましょう。」
と伝え、20mのダッシュを4回走りました。
その後、ゆっくり歩いて、スタート場所まで移動。
しばしの静寂。号砲が鳴り、スタートダッシュ。
黄色い小旗を振って大人が応援する中、トラックを駆け抜けていく子供。
周回を折り返すとき、すれ違う場面では、互いに刺激になったことでしょう。
応援の保護者の姿を見て、急に速くなる姿も可愛らしかったです。
ゴール前、ラストスパートでは本気の走りを見せてくれました。
遠くからの熱い応援が心に響いていたのかもしれません。
閉会式では、一人一人に完走賞を渡しました。賞状にはタイムが記入してあります。
しかし、自分が練習以上に力を出せたのかどうかがわからず、ゴールした時点では、がっかりしている子もいました。
そこで、次のように伝えました。
「今日のタイムは、みんな、練習よりも速くなったそうです。全員、自分に勝ちました。よくがんばりました。大会は1回きりです。長い人生の中で、いろんな挑戦をする場面があります。今日のがんばりを生かしてください。応援してくださった方々にお礼をいいましょう。ありがとうございました。」
「ありがとうございました。」
子供たちが努力する場面で、価値付けをすること、自信をもたせることが私たちの仕事です。
教室に戻って練習のタイムより伸びたことや、今年の「自己ベスト」を出したことがわかり、子供たちはどんな表情を浮かべたのでしょうか。
走ることが好きになる子、挑戦することが楽しくなる子が増えてくれたらよいなと願っています。
よい「習慣」が身に付く大人の関わり
<プロローグ>
鹿!鹿!鹿! 雪が溶けた猿払村は、鹿が餌をもとめて活発に活動しています。運転に気を使う毎日です。
さて、気がつけば4月も下旬。新学期からの授業・子供の様子を振り返り、
よい「習慣」が身に付く大人の関わりについて、考えてみました。
学習の様子をみていると、先生たちが小さなことを大切に指導していることがわかります。
《低学年》
猿払村には移動図書館の日があり、「なかよし号」が学校に来ます。
1年生は何もかもが初めて体験です。本の借り方を上級生が教える姿がみられました。
「今日はなかよし号がくるから教えてあげてね」
という一言が、子供の動きにつながります。
やさしい「言葉」は、やさしい「行動」をつくり出します。
その「行動」が「習慣」になります。
さて、
令和2年度学校評価の結果をUPしました。
1学期は読書「習慣」が課題になっていました。
改善にむけて様々な取組を行いました。
ポイントを5つ紹介します。
《読書「習慣」づくりのコツ》
1 まず大人が「本」を読むこと。
2 読んでいる姿を子供にみせること。(電子書籍はNG)
3 読んだ本の内容を楽しそうに語ること。「あの本面白かったよー」(ブックトークといいます)
4 時折、子供の興味をかきたてるような本を読んで聞かせること。(年齢は問いません)
5 図書館などに連れて行くこと。本に触れる機会をつくること。
どれか一つでもいいので、試していただければ、子供の未来は変化すると考えます。
4について「絵本を読むのは恥ずかしくて・・・」という方もいらっしゃることでしょう。
やり方にはよっては、絵本の読み聞かせは大人でも笑い転げるくらい面白いものです。
方法はいろいろあってよいのですが、まず、大人が楽しむ体験をすることが大切です。
《中学年》
教室前の掲示版に、色塗りの学習の作品が掲示されています。
「できるだけ薄くぬるようにしました」
と3年生が学びのポイントを教えてくれました。
ここにも、先生の細やかな指導があることが伝わってきます。
掲示タイトルが素敵です。
☆絵の具と水のハーモニー☆
実際に作品をみるとわかりますが、薄いだけでなく「濃淡」があるのです。
私は、図工・美術は「人生かけてチャレンジする」学び体験だと考えています。
国語や算数など他教科とは違う、やり方が示されない「不安」(=先行きの見えない未来)の中に飛び込むのです。
そこをわかって指導するかどうかで図工が好きになるか・嫌いになるかが道は分かれます。
子供の作品を見ると本校の児童は図工が好きという感覚が伝わってきます。
ギガスクールによる一人一台タブレットを活用した授業が始まりました。
総合的な学習では2020年人気NO.1のフリーソフトを活用したプログラミング学習に挑戦。
初めに先生が基本操作を示し、それをもとに手順を自分で考えて操作します。
先生たちはなるべく手を貸さずに見守ります。すると、
「おおー、できたぞ!」
と喜びの声が起こります。
「おっ、できたね。」
この一言で、やる気が高まります。
別の日、社会科ではグーグルマップを活用して、学校周囲の探検をしていました。
一昔前は学校の屋上から東西南北の四方を見渡す導入が行われていました。
便利な世の中ですが、様々な集めた情報を生活経験と結びつけて考えさせる要点は、今も昔も変わりません。
《高学年》
黒板を使った普段通りの授業が開始。
机の上に注目すると、学習に向かう姿勢がうかがえます。
筆箱から必要な道具だけを出して置き、ノートを開いています。
教科書は左側におき、必要に応じて使う。
学習する内容を把握するために、まず、ノート整理から始める。
日付、問題、課題、解き方、まとめ、練習問題、発展問題。
と学習の手順を記録しながら思考を深めていく姿。
つまり、「学習の主体者」であることが、机の上をみれば伝わってくるのです。
この地道な積み重ね(練習)が「基礎体力」となり、
テスト(本番)で満点!という「本領発揮」へとつながります。
まとめ
どの子にも「のびしろ」(=可能性)があります。
これでいいと満足した時点で後退は始まります。
「これを生かして、何ができそう?」
と問う姿勢を示し続ける。
すると、
「学んだことを生かす」
子供が育っていくのではと考えています。
日々の小さな積み重ねが、未来の大きな成長につながっていくと信じて、
今後も、よい「習慣」づくりをさぐっていきます。
<エピローグ>
4月もあと数日で終わりです。来月も小さな喜びをお伝えしてまいります。
連休もありますが、健康・安全に有意義な日々をお過ごしいただければ幸いです。
おしらせ
《令和2年度学校便り・CS通信(アーカイブ)をUPしました》
《令和2年度CS地域学校協働活動のフォトアルバムをUPしました》
4月学校便り(4/30発行)《特集》「夢を叶える」大人の関わり
子供にどう関われば「やる気」になるのか?
「励まし方」のヒントを3つの手順で解説します。
⇒「学校だより・学校評価」ページからお入り下さい。